むくみとは浮腫(ふしゅ)とも言います。
人によって、顔、手、足にと様々な部位にむくみができることがあります。
どうしてむくみが起こるのかを知り、早めに対策を行うことが重要と言えます。
むくみとは?
むくみとは、体の水分の割合が増して、皮膚の下に余分な水分がたまっている状態を言います。
通常は体内の水分の割合は維持されていますが、バランスが崩れると組織と細胞の間に余分な水分が溜まります。
これらの症状が、顔、手、足にむくみとなって現れます。
むくみと似ている腫れ
腫れは赤くなったり、熱をもっているように感じたり、痛んだりします。
また、皮膚のある部分で血液の量が増加して膨らむことをいいます。
腫れとむくみは似ていますが症状が異なります。
間違えた対処をしてはむくみはひどくなり、治るのも遅くなります。
むくみの原因とは?
むくみのほとんどは病的なものではなく、多くの原因は体質や生活習慣にあります。
片足だけむくむ、息苦しい、急激な体重増加、排尿がでない、強い痛みがあるといった場合には病院の受診をおすすめします。
一時的なむくみと、慢性的なむくみがあり、それぞれ原因が違います。
1.病気の症状の場合
むくみがでる原因として、まず腎不全(腎臓がうまく水分を尿として排泄できない)を疑います。
他には、心不全、下肢静脈瘤などと言ったむくみが見られます。
むくみが長く続く、痛みがあるむくみは放置せずに一度検査を受けることが大切です。
2.日常で起こり得るむくみの場合
体内の血液やリンパの流れが悪くなると、細胞と細胞の間に余分な水分が溜まり、むくみとなります。
体質によるもの、生活習慣、さらには更年期になると女性ホルモンのバランスが乱れ、むくみが出やすくなります。
また、冷えのひどい人はむくむことが多いと言われています。
むくみの解消法
一時的にむくみができた場合、生活習慣などの食生活を見直すことで、即効に変化が見られる可能性があります。
むくみを解消する方法をご紹介します!
1.生活を見直してむくみを解消
足のむくみを解消するためには食生活を見直すことが必要です。
栄養素として、カリウムクエン酸、ポリフェノール、タンパク質、サポニン、ビタミンE、ビタミンB群です。
これらを食事に取り入れると変化が見られる可能性があります。
むくみに効果的な食べ物
ビタミンやミネラルが多く含まれている食品はむくみ解消におすすめです。
カリウムを多く含むバナナ、ビタミンB1が豊富な豚肉、豆腐、小豆、かぼちゃなどもむくみに効果的です。
スイカ、キュウリなども尿の排出を助けるため、むくみに効果的といわれています。
塩分を控える
塩分には水分を体内に溜め込む性質があります。
余分な水分をうまく排出できなくなってしまい、むくみの症状につながります。
現代では、スーパーなどでも減塩調味料が購入することができます。
だしや素材の味を生かした料理を取り入れ調味料はできるだけ、減塩調味料など使用し、普通の調味料を使用する場合は、少量ずつ使用することを意識するようにしましょう。
2.水分を正しく摂る
むくみ予防に効果的な水分量は一般で、1日1.5L以上の水を飲むことです。
高齢の方は、一気に飲むことが難しいので、こまめに水分をとれる方法は望ましいと言えます。
起床時、食事前後、間食時、外出前後、就寝前など、一気に飲まずこまめに飲むことをおすすめします。
また、極端に冷たい飲み物は避け、塩分・糖分の多い飲み物もなるべく避けましょう。
3.むくみに効果がある漢方薬を飲んでみる
冷え性で血流の流れを良くしたい方は、体質改善できる漢方薬を探すと良いでしょう。
女性の場合は、ホルモンバランスを整える働きのある[当帰芍薬散」を試してみましょう。
足がつりやすい人にも効果が得られます。
他には、[桂枝茯苓丸」[防已黄耆湯」[五苓散]など、市販で購入できるものもあります。
4.マッサージをする
良くするツボを刺激し、マッサージやストレッチをする方法もおすすめです。
特に足のむくみは溜め込んでしまうと、解消するのが大変になってしまいます。
すきま時間などを使ってツボ押しやマッサージなどを行い、こまめにケアしていきましょう。
むくみの部位を心臓より高くあげる
普段、心臓より下の血管(静脈)では、血液を心臓に返すのに、重力に逆らいながら、筋肉のポンプ作用や動脈の血圧によって血液を送っています。
そのため、むくみができたとき、むくんだ部分を心臓より高くすることで、重力で高い所から低い所へと滞った血液(水分)を返しやすくできるのです。
寝るときに膝の下にクッションなどを使用して、足を挙げるとむくみが軽減することがあります。
むくみを予防するには?
女性と男性では体の造りが異なり、女性の方がむくみやすいと言われています。
むくみの原因を知って、生活習慣を改めれば予防することも可能です。
1.むくみの症状をチェックする
むくみの症状は病院に行かなくてもご自身でチェックが可能です。
足の内側を押して、へこんだ部分が時間が経っても元に戻らない。
靴下の跡がいつまで経っても残る。
このような場合は、むくみの症状が発生している可能性があります。
2.体を温めて血流を良くする
足のむくみ予防には、足に溜まった血液を心臓に戻すために、ふくらはぎを動かして血液の循環を助けることが効果的です。
運動が難しい場合は、足を高くして休むだけでも心臓に血液が戻ります。
また、入浴は湯船に浸かるなど体を温める習慣をつけましょう。
3.締め付けのない衣服を着る
むくみやすい部位を圧迫すると、水分はたまりにくくなりますが、逆に心臓に近い所を圧迫してしまうと、血液が心臓に返りづらくなり血流が悪くなります。
そうするとむくみの原因になるので、着ていて苦しく感じない締め付けの少ない服装を選ぶようにしましょう。
まとめ
むくみには一時的なものと慢性的なものがあり、一時的なむくみの場合は、生活習慣の改善に取り組むことでむくみの解消が期待できます。
また、むくみに効果がある漢方を飲んでみたり、マッサージやストレッチをすることも効果的です。
慢性的なむくみの場合は、病気の症状としてむくみが出ることもあります。
息切れや体重増加、痛みが続く場合は病院で診てもらうことをおすすめします。